歴史の勉強で最も重要なことは?
5年生になるといよいよ歴史が始まります。
歴史はストーリー性があるので、「地理より歴史のほうが好き!」という子も多いですよね。
歴史マンガなどで事前におおよその歴史上の大きな出来事が頭に入っていると勉強は少し楽になりますが、歴史の勉強はそれだけでは足りません。
難関校になるほど、細部まで覚えておくことが必要。しかしそれよりも一番大事なのは、
「歴史上の出来事の流れ」と「それが起こった理由」
です。
歴史=暗記ではなく、「○○時代はこういう背景があった。だから○○という事件が起こり、それが○○への発生へとつながった」という形で、出来事の連続性を理解することが一番大事だと思います。
日能研の歴史のテキストは、どんな内容?
そこで日能研の5年生社会のテキストを開いてみます。
最初びっくりします。写真もありますが文字がびっしりで、まさに参考書だからです。
予習シリーズも同じく冊子の形式ですが、文字も大きめでカラー、要点は太字で目立つようになっています。
日能研のテキストはモノクロで文字も小さめ、受験用テキストというよりは「読み物」です。
歴史マンガに慣れてしまっていると、「あれ、なにか違う」と思うかも知れません。
我が家も最初はそうでした。「とうとう歴史だ!楽しみ!」と言っていたけれど、テキストがとっつきづらい!
でも、内容はその分ぎっしりです。育成テストを受けた後、「え、そんな内容出てたっけ?」と後でテキストを見直してみると、おまけの部分に書いてある説明文の中に答えが入っていたりとかいうこともありました。
最初から知識が整理された形になっているのはサピックスのテキストですね。ただ、連続性は少々感じづらい気がします。日能研のテキストは「読み物」なので、これを読み込んでいけば知識も歴史の流れも理解できるようになっているのでしょう。あと一歩、歴史が苦手な子のためには読み易さが欲しいところですけれどね。
日能研の歴史問題演習は?育成テストは?
テキストとは別に問題集と解答用冊子が配られます。基本的には穴埋めがメインで、ところどころに記述問題が含まれます。
週次の育成テストはこれをしっかりやりこんでいくことが必要ですが、Mクラスの場合はやはりテキストの読み込みが必要です。
例えばテキストに出ている図の読み解き(遣唐使船のルートはどう変遷していったか、その理由は?など)、地理との融合問題、歴史上の出来事の年代別並べ替え問題などでしょうか。
実際の中学入試問題では更に応用として、全く受験生が見たこともないような地図や写真、統計データなどを問題の素材として出してきます。それらに対応できるよう、育成テストでも徐々に訓練しておく必要があります。
「こんな写真や図、見たこと無いから解けないよ」と言いたくなるのですが、見たことがなくても、小学生がその問題を解けるように考えられた上で作問されているのですよね。(と、塾での説明会で先生がおしゃっていました)
毎週のテストでそういった応用問題に慣れていく必要がありますが、まずはテキストを読み込むこと。そして問題演習によって知識を定着させることが基本です。
演習量を補うための「おすすめ問題集」
日能研から配布される問題集でも知識や一行題、記述問題が含まれているので基本事項はマスターできますが、Mクラスの生徒であれば2回ほどやればマスターできる内容だと思います。
我が家もそうでしたが、もう少し演習レベルを上げたい、問題数を増やしたいというご家庭も多いはず。そんなときには問題集を別に足す必要があります。
以下に我が家が活用した問題集をご紹介します。
予習シリーズ 演習問題集 5年社会(下)
予習シリーズ用の問題集です。「四科のまとめ」と同様、穴埋め問題もかなり細かく網羅されており、重要な年号についても穴埋めがあります。知識面での網羅的な確認には適しています。
穴埋め問題の後には文章題が用意されているので演習量も確保できます。
育成テストの準備として、日能研の演習問題に加えて予習シリーズの問題集を全てこなすのは若干量が多いかもしれませんので、必要な部分を取り出して解くのが良いと思います。
ただ、日能研テキストと予習シリーズにおける回の区切りが異なるので(例えば予習シリーズでは政治と文化で回を分けているが、日能研では一回でまとめている等)、適宜問題を選ぶ必要はあります。
年表トレーニング帳 歴史 サピックスメソッド
年表の穴埋め練習用に使えます。上に記載した「予習シリーズ演習問題集」は総合的な問題も載せていますが、こちらはタイトルのとおり年表(年号)中心の問題集。5年生であれば適切な量です。(6年生向けとしては少ない)
字も大きめで解きやすく、予習シリーズ演習問題集よりも易しめです。年号が苦手なお子さんはここから始めると良いのでは。
社会の基本問題 小学6年 資料増補版 (基本問題シリーズ)
日能研の市販問題集です。こちらは演習問題が中心。難易度別に問題が分かれており、応用問題も含まれています。分量も適切で、普段の授業の復習用として用いるにはちょうど良い内容です。
ただし同じ日能研であっても、「テキスト」と「この問題集」とでは単元の区切りは異なるので、適宜試験範囲に合った問題を選んで解く必要はあるのでご注意下さい。