東進ハイスクールを運営するナガセより、大学受験勉強の開始時期と進学先大学に関する調査結果が公表されました。
受験勉強スタート時期(=東進入学時期)別にみて、高校入学前スタート者のうち、国公立大に進学した生徒の割合は 50.2%と半数以上。一方、高3スタート者で国公立大に進学した生徒の割合は 33.8%で、全体のおよそ3分の1に留まります。スタート時期が早いほど国公立進学者の割合が多く、私立進学者の割合が少なくなる傾向があります。
特に国公立理系・私大文系で、その傾向が顕著です。高校入学前スタート者のうち国公立理系
に進学した生徒は 35.1%ですが、スタート時期が遅くなるにつれてその割合は減少。逆に、私立文系はスタート時期が遅くなるにつれて割合が増えていき、高3スタートでは 43.9%を占めます。
※ナガセHPより引用
国公立大学受験の際に必須となる「大学入学共通テスト」の科目数の多さ(5教科7科目)に加え、理系の場合は二次試験にて数学Ⅲまでが範囲となるため、必要となる勉強量はやはり相当なもの。全教科・全方位型で勉強しなければならず、共通テストの点数も9割以上を取れて当たり前というレベル。
高校で好成績をキープ出来ていた生徒であれば別かもしれませんが、高校2年の秋あたりから「部活も引退したし、そろそろ勉強するか」では時間数の確保がそもそも難しい。
最近は私立だけでなく国公立大学でも自己推薦入試(以前のAO入試+学力試験)がかなり広まっており、学力一本だけでの一般入試以外の入学方法も可能な場合もありますが、自分が行きたいと思う大学および学部・学科には「自己推薦入試制度が無い」というケースも多いです。
また、自己推薦入試においても学力は必要(そこが以前のAO入試との違いの一つ)。結局、一般入試を勝ち抜いてきた同級生と同じ土俵で4年間勉強するわけなので。
私立だと共通テスト受験科目数も国公立に比べると若干少ないですね。理系でも多くが3教科(一部大学は4教科)。ただ、理系の場合は一般的に「どれだけ研究費があるか」が大きく、その意味ではやはり国公立大学のほうが研究環境は充実しています。
最近は中学の頃からキャリア教育を進める学校も多く、個人的に中学生の時から大学のオープンキャンパスに行くなどするご家庭もあるかもしれませんが、中学生のうちはまだ自分の将来や行きたい大学についてはピンとこないお子さんのほうが多いでしょう。
とはいえ今回のような調査結果(母体は東進に通う生徒さんたち)を見ると、中学時代から気を抜かず勉強はしておいたほうが、将来自分の進むべき道が見つかったときに選択の幅が広がるということは言えそうですね。
また、大学受験対策を重視している中学校もありますので、ご家庭によってはそういう面も意識して中学受験校選びをするのもおすすめです。