声の教育社がyoutubeをやっていました
youtubeに「声教チャンネル」なるものがあり、その中に
「過去問編集者に来てみた!『女子学院中の社会』編」という動画があるのを見つけました。
※声教=過去問題集の出版で有名な「声の教育社」ですね。我が家ももちろん買いました。
あまり知られていない気がしますが、声の教育社では「web過去問」という、以前の過去問の解説動画サービスを出しているんですよね。新型コロナ感染拡大期には期間限定で無料公開されていたそうです。
この動画で主に話をしている塾の先生は、その「web過去問」サービスで女子学院中学校の過去問の解説を担当した方だとのこと。
新5年生・6年生の保護者の方であればお子さんの通う塾の説明会などで、その年における各中学校の入試問題の傾向について説明を聞く機会があったりしますが、今年は聞けなかったとか、それ以外の学年のお子さんを持つご家庭だと、こういった入試傾向について情報があまり無いですよね。
上は声の教育社の公式チャンネルの動画なので、ぜひご参考にしてみてください。(もし経年により動画自体が削除されていたらすみません・・)
「女子学院の社会」、合格ラインは何割?
塾によっては「開成並みに難しい」と言われる女子学院の社会。
2020年度入試はどうだったかというと、上記の動画によれば、難易度としては高くはなかったようです。
ただし安心は出来ません。難易度が高くない場合、合格に必要なのは「高得点」!
女子学院は合格者平均点や受験者平均点を公表していない学校なので、受験予定の家庭では「合格するには何割の得点を目指せば良いの?」と思ってしまうのですが、上の先生の話では、この年の社会は
8割以上
が必要とのことでした。7割だと、受験者平均だったかもしれないとのこと。
今まで娘が女子学院向けの模試の結果や、女子学院を志望する生徒の平均点などを見てきた限りでは、女子学院を受ける子は社会の出来が良いです。
なので、かなりの高得点勝負となっただろうなと想像できます。そうなると社会が得意科目だった子は点差がつきづらかったかもしれません。
ちなみに娘は、社会の出来は6年秋以降の総合問題になると、毎回おおよそ80点台(日能研でのテストで)。90点台がなかなか取れず、4教科の中では「もうちょっと取れたよね!」と思わせられることが一番多い教科でした。
そんなこともあり、女子学院の入試に際して、社会を得点源にしようとは思ったことはありませんでした。
女子学院の社会は、塾テキストで学んだ内容をひとつ超えた内容(文化史や生活史といえるもの)を扱うことが多く、過去問を解く際にはこれがまた悩みに。
そのため、6年生秋からの志望校対策では社会に随分力を入れました。
女子学院を受けるご家庭で「社会で9割がなかなか取れない」という場合は、我が家の経験から、ぜひ志望校別の対策をしっかり行うことをお勧めします。
女子学院の社会は、スピードと正確さが大切
加えて、女子学院の場合は各科目の試験時間が40分、この年度の問題は約40問(記述問題も含めて)あるとのことで、「スピード」が求められます。
これはこの年に限った話ではなく、女子学院は以前から大量の問題を解き切るスピードが求められています。今年は更に「正解率の高さ」も必要になったと。
そして動画の中でも触れられていましたが、女子学院の社会の問題でよく言われるのが、「設問の難しさ」。
選択問題を例にとると、
①「正しいものを」「間違っているものを」、
②「1つ選びなさい」「2つ選びなさい」、そして「全て選びなさい」。
これらが問題の中に混在しているので「一問一問きちんと問題を読み、選択した解答が問いに沿っているか確認」をする必要があります。慌てるとミスしがちです。
特に「全て選びなさい」は難関校では時々見られると思います。こうなると消去法も使えず、選択肢で使われている言葉を決して読み飛ばさず、「本当に○○(正しいor誤っている)選択肢のみを」慎重に選んで行かなければなりません。
処理速度(スピード)と慎重さを両立することを求められるわけですが、これは過去問などを通した訓練で体に叩き込むしかないかと思います。
記述問題が増えている
約20年分の過去問に目を通しましたが、女子学院の社会は、ここ数年のうちに「記述問題が明らかに増えて」います。
それこそ昔の問題は、問題数は大変多いものの考えさせる問題は少なかったです。解答用紙を見ても一目瞭然だと思います。
しかしここ数年で女子学院の社会は傾向が変わり、記述問題など思考系の問題が入ってくるようになっています。
今の時代に即した内容に、入試問題も適宜変わってきているのですよね。余談ですが、女子学院の場合は国語でも同じように記述問題(数行書かせる問題)の増加が顕著です。
娘も日能研の先生からも「社会は時事問題が入っているから、あまり古いものはやらないで良い」と言われましたが、問題自体変わってきているので、自校の古い過去問をやるよりも(それでもある程度は我が家でも解きましたが)、他校の新しい年度の類似問題に取り組むほうが効果はあるでしょう。
これについてはまた別の記事で書きたいと思います。